2016年4月9日土曜日

房総酒蔵バイクツーリング 千葉なのに「奈良の大仏」を見て大多喜のしぼりたて生原酒をゲット


 房総の蔵元から出荷されるしぼりたての新酒もそろそろ終わりの時期です。醸造されたばかりの荒々しさも残っていますが、搾ってすぐに瓶詰めされる直汲みには発酵由来の炭酸が溶け込んでいてまるでシャンパンのよう。加水していない原酒はとろりとした深い味わいが楽しめます。年に一回、新酒の時期ならではの楽しみ方ができるのもあと少しです。

 1月末に大多喜の豊乃鶴酒造を訪ねた時は未だ新酒が出来ていませんでした。早い蔵では前年の9月頃から仕込みを始め、10月から年末までには新酒を出荷しています。ここは年明けから仕込みを始めて新酒の出荷は3月になるとのことで、今回改めて訪問してみました。蔵のある大多喜は徳川家康の重臣本多忠勝が城主の大多喜藩十万石があった場所ですので、古い街道や町並みが残った城下町です。その中でも豊乃鶴酒造の建物は国の有形文化財に指定されています。

歴史ある佇まいの豊乃鶴酒造、代表銘柄は「大多喜城」

ここの代表銘柄は街を見下ろしている城の名前と同じ「大多喜城」です。昨年6月に本醸造「大多喜城」を購入しています。冷やでも燗でもいける美味しい酒でした。今回は特別本醸造しぼりたて生原酒を入手できました。麹と酵母の力を借りて新しい命を吹き込まれたお米の色が良く見える透明瓶が眩しい新酒です。

やっと手に入れた「大多喜城」特別本醸造しぼりたて生原酒

瓶詰めされたばかりでまだラベルも貼られていないものに目の前でラベルを貼っていただきました。まさに新鮮そのものです。火入れを一度もしていない生酒ですので、要冷蔵で長くは持ちませんが心配無用。帰宅後に冷やで一口飲んでみたら、まったりとした新酒の味わいが口いっぱいに広がりました。多分一週間もかからずに飲み干しそうです。

 酒蔵のご主人にどうして年が明けてから仕込みを始めるのか聞いてみたら、「秋から年末にかけては人手が足りなくて」という答えが返ってきました。ここは外部の杜氏に頼らずご主人自らが仕込みを行っているそうで、出荷で忙しい年末までは新酒の仕込みに手が回らないのだそうです。理由を聞いてみれば「な〜んだ」という感じですが、新酒を楽しむ立場からすれば各酒蔵の新酒出荷時期がずれてくれるのはとても良いことです。時間をずらして長く新鮮な新酒が楽しめますから。


千葉県なのに「奈良の大仏」があった


 大多喜や勝浦への中継地として長柄ダム周辺の裏道を利用しています。最近見つけた大仏通りも整備されている割に交通量が少なく、走りやすい道のため頻繁に利用するようになりました。

空いていて走りやすい「大仏通り」

それにしてもなんで大仏通りなんだろうと思っていたら、ありました。大仏?が。いつもとちょっと違う道を走っていたら「奈良の大仏」と書かれた案内板が出ています。それに導かれるように細い道に入ってみました。

千葉県市原市なのに何で奈良の大仏?

たどり着いたところにあったのがこの大仏です。人と同じくらいの大きさの釈迦如来像です。この大きさで大仏?しかも何で奈良?との疑問は残ったままです。

高台の杉林の中に佇む「奈良の大仏」、大きさは人と同じくらい

近くの立て看板に簡単な説明がありましたが、これだけでは名前の由来がよくわかりません。平将門と関係があることは読み取れました。

「奈良の大仏」の説明書き

帰宅後に「平将門」、「奈良の大仏」をキーワードにネットを検索すると出てきました。平安時代、この地で朝廷に対して反乱を起こした平将門が自ら新皇と名乗り、京を模した都を構えた際に、奈良東大寺の大仏を模して建立したものだそうです。その後何度か作り直され現在に至っています。先の東日本大震災で倒れ破損しましたが、住民と市が費用を折半して修復を行ったとのこと。そういえば近隣の方と思われる人が熱心にお参りしていました。

「奈良の大仏」の周りは気持ちの良い広場になっています

周辺はハイキングコースにもなっていて、家族連れが散策を楽しんでいました。お弁当を持って遊びに来ても楽しそうな場所です。



勝手に「房総の地酒」を応援するTVコマーシャル風動画を作ってみました


個性ある房総の地酒の良さが少しでも伝われば幸いです。





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房総酒蔵マップ
千葉にある約40軒の蔵元を順に巡っています。青色の酒蔵マークをクリックすると該当する投稿記事にジャンプします。







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